北陸道は日本海に沿って走り、長いトンネルが次々と続く。黒部の隣の朝日ICで下り、扇状地の田園地帯を清流づたいに山間の方に15分ほど上って行く。やや長いトンネルを抜けると、一軒の温泉宿がある。行き止まりになっていて、周りには何もない。
小川温泉である。富山県の最北東部の朝日岳・白馬岳の登山口にあり、新潟県糸魚川に近い。有名な宇奈月温泉からは、直線距離にして北東10kmに位置する。1914年創業で、文豪の泉鏡花の作品に描かれたこともあるという。湯治歴400年と湯治の湯として親しまれてきた温泉で、体の芯までよく温まる子宝の湯として知られている。
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泉質は、ナトリウム-塩化物泉(食塩泉)・炭酸水素塩泉(重曹泉)54℃。源泉100%掛け流し、無色・無臭である。徒歩10分の上流の対岸に、温泉の石灰分が固まって洞窟ができ天然記念物にも指定されたという混浴露天風呂があり、渓流沿いには山々を見渡す開放的な岩造り露天風呂があるなど、男女併せて5つの露天湯巡りが楽しめる。湯上がり処ではアイスクリームのサービスもある。日帰り入浴は可能だが、正月・GW・夏休みに限定されているようだ。
食事は、紅ズワイ蟹・ブリ・甘エビ・太刀魚・ホタルイカ・シロエビや、蕨・ぜんまい・タラの芽などの料理が美味しい。他ではなかなか味わえないような珍味でもあるようだ。
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すぐ近くには、15km東に親不知海岸などがある。海も山も川もあり、車窓の風景は次々と変化して、飽きさせることがない。
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小川温泉へのドライブ
▼ 京滋バイパス-名神高速1時間半-米原JCT-北陸道2時間半-
▼ 朝日IC-R8-県道を南東(朝日小川ダム方面)に10kmで
朝日ICから所要15分(京阪神から4時間半)(東京から関越道で5時間)
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▼ 鉄道では、JR北陸線-泊駅-タクシー20分(東京からは3時間半、大阪からは5時間)。
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