乗鞍温泉郷 (長野県)   (飛騨清見IC→R158)

曇る乗鞍岳

 9月、ある日曜日、信州に出かけた。何度も行ったことがある乗鞍と白骨だ。中央道の松本からではなく、今回は東海北陸道を通り、高山から行った。4時間半ほどすると、何とも言えない硫黄の香りがしてきた。

 乗鞍温泉郷は、岐阜との県境に近い長野県最西部の、上高地や白骨の南に位置する、乗鞍岳(主峰:剣ケ峰3,026m)東側中腹などから湧出する源泉を引湯する、標高1,500mの乗鞍高原にある温泉地である。100軒以上もの宿で引湯されているが、一帯からは泉質の異なる4種類の源泉が湧出する。

 @乗鞍高原温泉の泉質は、乗鞍岳中腹から湧出する、乳白色の単純硫黄泉(酸性硫化水素泉)46℃,pH3.1で、湯の花が豊富で硫黄の香りがし、最も多く利用されている。A安曇乗鞍温泉は、「休暇村乗鞍高原」が掘削して湧出した、淡褐色の炭酸水素塩泉で、飲用も可である。Bすずらん温泉は、平成になって高原の鈴蘭地区から湧出した、無色の単純泉(中性低張性)38℃で、鉄分が多い。Cわさび沢温泉は、わさび沢地区だけに引湯されている、マグネシウム-カルシウム-炭酸水素塩冷鉱泉である。

 温泉郷全体としては、泉温は20-46℃で、酸性・アルカリ性の両方があり、色は乳白色・茶褐色・無色などである。胃腸病・皮膚病・痛風・糖尿病・皮膚病などにも効能があり、特に白濁した濁り湯は、子宝に恵まれる湯として人気がある。日帰り入浴可の個性的な宿が多く、スキーや雪遊びなどを楽しんだ後の温泉は特に心地よい。


観光センター付近(右は愛車プラド)

 観光としては、熊の出没騒ぎのあった乗鞍岳がまず挙げられる。しかし、高山植物をはじめ貴重な動植物の宝庫であり、国立公園の特別保養地域に指定されている。乗鞍スカイラインも、1995年頃から自家用車乗り入れ禁止となったが、頂上直下海抜2,702mの畳平までの旅は、シャトルバスで楽しめる。穂高連峰をはじめとする北アルプスの展望が眺められ、特に秋は紅葉が美しい。

 白骨でも、白濁湯を2つ楽しんだ。帰途の高速は、意外とスムースである。途中サービス・エリアで食事をする。夜も遅いのに、まるでお祭りのように人が多い。戻ったのは10時頃であったか。

乗鞍温泉郷へのドライブ
▼ 名神高速-一宮JCT-東海北陸道-飛騨清見IC-中部縦貫道-
▼ 高山IC-R158を東-平湯-安房トンネル-沢渡-前川渡大橋-西で
飛騨清見ICより所要80分(京阪神より5時間)
▼ (中央道)松本ICからでは、R158(高山方面)-新島々-奈川渡ダム-前川渡大橋-県道で60分。鉄道では、JR松本駅-新島々駅-バス50分-バス停「観光センター前」・「乗鞍高原スキー場」下車。
温泉施設 乗鞍高原温泉 湯けむり館 濁り湯の宿 山水館 信濃 乗鞍高原温泉 せせらぎの湯 休暇村 安曇乗鞍温泉館
乗鞍高原温泉 湯けむり館(公衆浴場)

【所在】 松本市安曇(乗鞍高原)4306-6
【電話】 0263-93-2589
【時間】 9:30-21:00。火曜休。12/1-8休。3/29-長期休暇。
【料金】 【入浴】\700。【宿泊】 なし。
【泉質】 単純硫黄泉(酸性硫化水素泉)46℃,pH3.1。自然湧出1,500g/分(湯けむり館使用90g/分)・溶存物質805mg/kg・掛け流しで、青白色(から乳白色に変化していく)・強硫黄臭・湯の花・飲用不可。糖尿・高血圧・動脈硬化・美容にも効能。酸性が強く、レジオネラ菌が生息できないほど。施設:総木造り(木曽サワラ)内湯・白樺林に囲まれた開放的な露天石造り風呂(乗鞍岳の眺望)・暖炉がありゆったりくつろげるハイカラな休憩ホール(食事はなし)などがあり。サウナはなし。P100台。老若男女・子供も一緒の家族連れなどいっぱいで、「温泉シールラリー」泉質ランキングNo1・総合ランキングNo3と非常に人気が高い。
【施設】 乗鞍岳中腹より湧出する源泉を引湯する乗鞍高原にある温泉地で、「観光センター」横の白骨に行くスーパー林道との十字路にある、松本市営の日帰り施設。
【評価】 ★★★★★(2009.09)4月はまだ雪深い早春だったからか、日曜日が休館日であり、9月にもう一度行った。
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乗鞍高原温泉(濁り湯の宿)山水館 信濃

【所在】 松本市安曇乗鞍高原
【電話】 0263-93-2301。
【時間】 11:00-20:00
【料金】 【入浴】\500(要問合せ)。【宿泊】\12,750-。
【泉質】 単純硫黄泉(酸性硫化水素泉=乳白色)46,pH3.1・重曹鉱泉(白・茶色変化)。乗鞍高原温泉とわさび沢温泉の2種類の泉質が楽しめる。源泉100%掛け流し(加温・一部循環)で、湯は、白濁色・硫黄臭。胃腸病・皮膚病・痛風・糖尿にも効能。
【施設】 乗鞍高原スキー場より徒歩7分の所にある宿(21室)。1973年創業。大きな窓がある総木造り大浴場・周囲に巨岩を配した長方形の檜造り露天風呂(乗鞍の眺望)がある。貸切2\1,000/60分。
【評価】 ★★★★☆(2009.09)ここも4月は日曜日が休館日であり、9月に再度行くことになった。
開放的な気分の露天風呂 ⇒
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乗鞍高原温泉 せせらぎの湯(公衆浴場)

【所在】 松本市安曇乗鞍高原
【電話】 0263-93-2147
【時間】 0:00-24:00。冬閉鎖(GW頃より入れる)。
【料金】 【入浴】\無料。【宿泊】 なし。
【泉質】 単純硫黄泉(酸性硫化水素泉)46℃。掛け流し・白濁・強硫黄臭。
【施設】 「湯けむり館」東のバス停「コロナ連絡所前」より、道の向かい側にある川の方に少し下った所にある、小さく気軽な施設(1999復活)。2人ほどが入れる屋根付き総木造り露天風呂(谷川のせせらぎが聞こえる)が各1つある。TEL:観光案内所。
【評価】 ★★★★☆(2009.09)こじんまりした露天風呂は、白濁色・硫黄臭・雰囲気すべてが魅力的である。
休暇村 安曇乗鞍温泉館(天峰の湯)

イメージ(近くの沢渡)
【所在】 松本市安曇4307
【電話】 0263-93-2304
【時間】 11:00-17:00。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】\13,300-。
【泉質】 炭酸水素塩泉(含鉄-カルシウム-重曹泉・中性低張性冷鉱泉)25℃。湯は淡褐色・飲泉可。
【施設】 乗鞍高原温泉の中心部より2kmほど南西の、休暇村ゲレンデ横にある公共の宿(70室)。入浴施設・レストラン・売店などもあり、焼きたての手作りパンが人気である。施設は、ガラス張り内湯・檜または岩造り露天風呂(男女交替)がある。昼食プラン申込みで入浴無料。
【評価】 ★★★☆☆乗鞍岳により近い立地。
名神高速 ⇒ 東海北陸道 ⇒ 飛騨清見IC ⇒ 中部縦貫道 ⇒ 高山IC ⇒ R41 ⇒ R158(松本方面) ⇒ 平湯 ⇒ 安房トンネル ⇒ 沢渡 ⇒ 前川渡大橋 ⇒ 乗鞍温泉郷

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