left★板書(+補足)★
〈補足1…平仮名表記と漢字表記〉
憧憬(平仮名表記) (幻想を抱く)
〇ふるさと←郷愁を覚え、心惹かれる所
〇みやこ ←帰って生きて行くべき所
↓↑
現実(漢字表記)
×故郷 ←疎外・葛藤
×都(異郷)←疎外・葛藤
〈補足2…故郷と都の疎外と葛藤〉
@故郷からの疎外
受け入れてくれるべき故郷が、自分を疎外する
↓
A故郷への葛藤
故郷に帰りたいが、帰れない
↓
B都からの疎外
故郷から上京した自分を、受け入れてくれない
↓
C都への葛藤
都に帰りたくないが、帰るしかない
〈補足3…場所の特定〉
諸説あり(実際は、東京で詠む)
?1.東京にて
故郷の金沢=「みやこ」へ帰ろう
◎2.東京にて
東京=「みやこ」へ帰ろう(=生きよう)
都で懸命に生きる思いを、都で詠む
△3.故郷の金沢にて
東京=「みやこ」へ帰ろう
故郷に帰ったが、受け入れられず東京へ
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right★発問☆解説ノート★
〈補足4…作者年譜〉
明治22年(1889)石川県金沢生まれ
女中奉公していた人との間の非嫡出子で、
生後すぐに、住職に引き取られ、暫くして
養子となり、室生姓を名のる(7歳)
両親の顔も知らず、血の繋がらない兄弟と
共に、厳しい養母の元で過酷な生活。
明治35年(1902)13才の時、学校を中退し、裁判所の
給仕として働かされるが、この間に俳句を
習い、文学に親しむ。
生い立ち・幼年時代は不遇だった。
明治43年(1910)詩人として立つため、上京(20才)
しかし、生活の窮乏により帰郷。以後、
東京・金沢を行き来する不安定な生活で、
放浪と退廃の中で試作を続け、やがて北原
白秋の引き立てで詩壇に登場。
大正2年(1913)萩原朔太郎を知る。
大正7年(1918)「愛の詩集」「抒情小曲集」刊行。
萩原朔太郎と共に、大正詩壇で最も有望な
詩人として注目される。青少年期の哀愁や
孤独を純粋素朴に詠った抒情詩は、詩壇に
大きな影響を与えた。
※犀星の名は、金沢に流れる犀川から取った
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