(山形)蔵王温泉 (青森県)   (IC→)

(蔵王大露天風呂)

 夏休み、1週間の奥州秘湯巡りの旅に出た。6日目、10年ほど前にも訪れた(山形)蔵王温泉に行った。青森の八甲田・十和田湖から南下し、5時間ほどで着いた。あの頃は愛犬(太郎・舞)も一緒だったが、見るものすべてが懐かしい。

 (山形)蔵王温泉は、宮城との県境に近い山形最東部の蔵王連峰中腹(標高900m)のスキー場に隣接する、三十数軒の宿が建ち並ぶ温泉街である。白布温泉(山形県)・信夫温泉(福島県)と並び奥羽三高湯(山間部にある硫黄泉)と称される。歴史は古く、西暦100年頃の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の東征の際に、臣下の吉備多賀由が発見し矢の毒を癒したと伝えられる。

 湧出量は5,700g/分(8,700d/日)、泉質は、酸性-含鉄-硫黄-アルミニウム-硫酸塩-塩化物温泉(強酸性-硫黄泉)・含硫化水素-強酸性-明礬-緑礬泉42-66℃位,pH1.25-1.6(参考:胃液pH1.5-2.0,レモンpH2.5)、白濁色・青色・エメラルドグリーン・微黄色などで、心地よい硫黄臭がし、いかにも本物の温泉という感じがする。

 非常に酸性度が高く、浴後は皮膚がピリピリする。全国一酸性の強い「玉川温泉」と肩を並べるほどで、レジオネラ菌も生息できないという。だから、アクセサリーは変色するので必ずはずし、脂分が落ちやすいのでゴシゴシこすらず、熱く感じるので必ず掛け湯し、目に入ると大変痛く飲泉もできないことに注意すべきである。美肌・皮膚病・糖尿病・高血圧・動脈硬化などにも強い効能がある。

 大自然に囲まれた「蔵王大露天風呂」は有名だが、共同浴場も上湯・下湯・川原湯と3つあり人気がある。また「湯めぐりこけし」\1,260を観光協会案内所で購入すれば、日帰り不可の宿も含め3ケ所入浴可能(要予約)で、湯巡りが楽しめる。

 観光スポットとしては、360℃のパノラマが楽しめる蔵王ロープウェイがある。山頂線は、往復でリフト\400+ロープウェイ\2,500が、割引\2,000となるそうだ。美しいエメラルド色のカルデラ湖である御釜なども近くにある。

 翌日は旅の最終日、京阪神に戻らねばならない。蔵王大露天風呂だけは立ち寄ることにした。残念ながら雨天で、傘をさして入ったが、期待を裏切るものではなかった。後、ひたすら高速をひた走った。 

(山形)蔵王温泉へのドライブ
▼ 東北道-村田JCT-山形道-山形蔵王IC-
▼ 西蔵王高原ラインを南東で
山形蔵王ICより所要30分(17km)(京阪神より11時間)。
▼鉄道では、JR山形駅より南東にバス45分。
     10年前に蔵王を訪れた時の写真 ⇒

温泉施設 蔵王大露天風呂 蔵王温泉共同浴場 蔵王国際ホテル
蔵王大露天風呂

【所在】 山形市蔵王温泉
【電話】 023-694-9417
【時間】 6:00-19:00。期間無休。冬閉鎖。
【料金】 【入浴】\450。【宿泊】 なし。
【泉質】 強酸性-硫黄泉(含硫化水素-強酸性-明礬泉)。青い白濁色・強硫黄臭。皮膚病・糖尿・高血圧・動脈硬化に効能。
【施設】 蔵王西麓800mに位置する、非常に野趣ある共同浴場大露天風呂。3本の中、真ん中の「蔵王中央ロープウェイ」北側を山の方に車で5分ほど上った所で、「源七露天の湯」の更に上にある。大自然の中で硫黄を含んだ細い渓流が流れる際に、大露天岩風呂各2(50人ほど入浴可)がある。P50台。他に「上湯共同浴場」などもある。
【評価】 ★★★★★(2009.08)仙台から毎週通う人もいるほどだ。
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蔵王温泉共同浴場
【所在】 山形市蔵王温泉
【電話】 023-694-9328
【時間】 6:30-22:00。通年。
【料金】 【入浴】\200。【宿泊】 なし。
【泉質】 強酸性硫黄泉。
【施設】 地元の人が利用する、素朴な木造の共同浴場。上湯(風情ある佇まいで、四角い湯船に熱めの湯)・下湯(温泉街の真中にあり、四角い湯船)・川原湯(建物周囲からも湧出し、四角い湯船底の簀子から熱い湯が湧く)の3つがある。露天・Pはなし。足湯もある。TEL:観光協会。他にも、日帰りとして、源七露天の湯(\450・森林浴)・露天風呂湯〜ゆ(\600)・新佐衛門の湯(\600・5種の湯)がある。
【評価】 ★★☆☆☆
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山麓ロプウェイ
蔵王国際ホテル

【所在】 山形市蔵王温泉933
【電話】 023-694-2111
【時間】 11:00-14:00。
【料金】 【入浴】\湯こけし代。【宿泊】\12,000-。
【泉質】 酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩-塩化物泉。100%掛け流し・飲泉可。青白濁色で、快い硫黄臭がし、白い湯の花が浮遊する。青森「酸ヶ湯温泉」よりも強いほど酸性度が非常に高く、浴後は皮膚がピリピリして乳液を付けたほどである。アトピー・創傷にも効能がある。
【施設】 スキー場ゲレンデすぐ横の「ロープウェイ山麓線」(\700×2)山麓駅近くの高台にあって、眺望が良く蔵王で最も規模が大きい鉄筋建てホテル(65室)。「プロが選んだ宿100選2009年度版」に掲載されたという。10年前に訪れた際は、古くからある旅館の浴室のような内湯があり、また、露天風呂は渓流沿いに混浴と男女別があったと思うのだが。現在は、丸太の梁むき出しにした総木造りガラス張りの和風大浴場・サウナ・植栽した築山の眺めの露天岩風呂3(湯温が各々異なる)・山小屋風総木造り貸切風呂3(椅子とテーブルが置かれた脱衣所も、浴室のフロアもゆったりとし、他の10倍ほど広さである。四面はガラス越しに山の緑の眺め。宿泊者は要予約で1ヶ所無料)・絶景の足湯がある。姉妹館「おおみや旅館」「蔵王四季のホテル」が近くにできた。
【評価】 ★★★★★(2000・2009.08)忘れられない白濁と硫黄臭。
10年前の蔵王国際ホテル


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貸切風呂
10年前の蔵王国際ホテル

10年前の渓流沿い混浴露天風呂(パンフレットより)
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