都会を離れて、青々とした山々の中を車が走る。しばらくして通り抜けると、保津川に沿って開けた亀岡の街が見えてくる。国道からはずれて左折すると、緑を背景に赤鬼・青鬼が立つ一本の道に沿って、幾つもの旅館・食事処・民家が佇んでいる所がある。目的地の「湯の花」である。
湯の花温泉は、JR亀岡駅の西7kmほどにある山間の静かな温泉地である。「千年の都」京都の西の奥座敷として発展してきた。開発が本格化したのは1960年頃からで、現在は、風格ある宿が10軒ほど建ち並んでいる。 「湯の花」の湯は、この地に産する「桜石」の霊力で退治された「鬼の涙」が溢れ出たものと言われ、万病の治癒と除災除厄に効き目があるそうだ。古くは、戦国武将が刀傷を癒したという伝説もある。
泉質は、単純弱放射能泉(ラジウム温泉)30℃、無色透明・無臭で、美肌・痛風・動脈硬化・胆嚢症などに効能がある。温泉スタンド(\100/100g)もあるので、容器を持参すれば家でも温泉を楽しめる。日帰り入浴は可能だが、要食事(\5,000〜)の所が多い。
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周辺には、観光スポットも色々ある。先ず挙げられるのは、嵐山までの急流下り「保津川下り」だ。16kmを2時間で下るもので、およそ1時間毎に出船し、料金は\3,900である。また、峡谷の眺望が素晴らしい「嵯峨野トロッコ列車」も楽しめる。片道25分で料金は\600である。京都側にも出発駅があり、嵐電の北東500mにあるJR嵯峨嵐山駅に併設されている。
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他にも、西国二十一番札所の穴太寺、大国主命の妃神を祀る丹波一宮の出雲大神宮、昔この一帯を鍬で開拓した大己貴命を住民が祀る鍬山神社、亀岡駅前から見える小高い丘で明智光秀が天正5年に築城した亀山城、地酒を元禄年間から造っている老舗の丹波大石酒造などもある。
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湯の花温泉へのドライブ
▼ 吹田IC-中国道-池田-阪神高速池田線(R173)-池田木部IC-R423-
▼ (京都丹波道)亀岡IC-R372を西に5kmで
亀岡ICから所要10分(大阪から1時間10分・高速料金片道\700)。
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保津川が京都嵐山に向かって流れる自然の中、このような所をゆったりとドライブするのは、気持ちが良いものだ。温泉も、数時間で3つほどは立ち寄ることができる。また訪れたいものである。
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▼ 高速を利用しなければ、大阪-R1-枚方大橋-R170-高槻-R171-西河原西-茨木亀岡線-R372で1時間半。京都からは、堀川五条-R9-沓掛IC-京都丹波道-亀岡IC-R372と府道を10分で1時間。鉄道では、JR嵯峨野線(山陰線)-亀岡駅-バス20分(西の園部方面)(タクシー15分)。
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