吉野温泉   (柏原IC→R165)
(温泉協議会:http://www.onsen.yoshino.jp

 吉野は、桜の名所として有名で、橿原・飛鳥の南東に位置している。大阪からでは国道309号線を南東に進み、吉野川で国道169号線を東に左折し、しばらくして橋を南に渡れば吉野温泉が、橋を渡らないで数km直進すれば宮滝・津風呂湖温泉がある。いずれも緑豊かで気持ちが落ち着く所だ。

 歴史上ゆかりのある人物も多く、吉水院に潜伏した源義経・西行法師・後醍醐天皇などが挙げられる。豊臣秀吉も1594年に1,000人を伴ない桜見物の宴を催している。その他、修験道の行者や文人墨客にも愛された。付近には、南朝の後醍醐天皇を祭る吉野神宮をはじめ、後醍醐天皇稜・金峯山寺・吉水神社・如意輪寺・西行庵などがある。

 泉質は、含鉄炭酸泉(単純二酸化酸素泉)・含炭酸食塩泉11-18℃の単純冷鉱泉(加温)。茶褐濁色の「吉野元湯」以外は、無色・透明で、サラリ感がある。効能は、リウマチなどの一般的適応症の他に、貧血・婦人病など。日帰り入浴は、ほとんどの宿で可能である。食事は、ボタン鍋・山菜・川魚・鴨などが楽しめる。


 東には東吉野温泉、南東には入之波温泉、南には洞川温泉などもある。来週また時間があれば、そこにも行こうか……。

吉野温泉へのドライブ
▼ 中央環状線-美原北-R309を南東-富田林-御所-R24と交差-
▼ 大淀(下市口)-R169を東-吉野川を渡る-山へ県道を10分で
所要2時間。

▼ 高速利用では、近畿道-西名阪道-柏原IC-R165バイパス-御所-R309-大淀で所要1時間半(高速料金\900)。また西名阪道-郡山IC-R24-橿原-R169-大淀でも所要1時間半(高速料金\1,300)。鉄道では、近鉄南大阪線吉野神宮駅からバス15分(ケーブルも可)。
温泉施設 吉野温泉元湯 新吉野温泉辰巳屋 吉野山温泉湯元宝の家 宮滝温泉元湯まつや 津風呂湖温泉
吉野温泉 元湯

【所在】 吉野町吉野山902
【電話】 07463-2-3061
【 HP 】 http://www.motoyu.yoshino.jp/
【時間】 11:00-15:00
【料金】 \700(要予約・以前は\500)。昼食セット:\3,000-(料理はボタン鍋\14,000・山菜・川魚・鴨など)。【宿泊】\13,000-。
【泉質】 含鉄炭酸泉(単純二酸化酸素冷鉱泉)(低張性中性)17℃。加温・一部掛け流し。茶褐濁色・湯口より源泉・サラリ感。リウマチ・貧血・婦人病に効能。
【施設】 吉野山の懐に湧く秘湯で、島崎藤村・大町桂月ゆかりの小さな一軒宿(6室)。ガラス張り石(岩)造り内湯(男1女1・山と庭の緑の眺め)。露天は無し。P10台。R169-吉野大橋より県道-近鉄吉野神宮駅の線路の東側を南-吉野駅より-瀬古川沿いを南(如意輪寺・後醍醐天皇稜方面)で1.8km(10分・徒歩20分)(金峯山寺の東500m・吉水神社の東200m)。
【評価】 ★★★☆☆しっとりと落ち着いた由緒ある温泉宿。
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左奥が島崎藤村が滞在した部屋

新吉野温泉 辰巳屋
【所在】 吉野山902(銅の鳥居前)
【電話】 07463-2-3023
【 HP 】 http://www.yoshinoyama.com/
【時間】 11:30-15:30
【料金】 【入浴】\1,200(タオル付き・チラシ持参¥200引)。昼食セットプラン:\6,000(会席または行者鍋・11:30-14:00個室または食事処で)。【宿泊】\14,800-。
【泉質】 単純冷鉱泉11℃。主成分は、Na・Ca・HCO3などで、天然湧出・加温・加水・循環濾過。湯は、無色・無臭。疲労回復・慢性消化器病・冷え性などに効能。
【施設】 銅の鳥居前に位置する、山上の出で湯の宿(31室)。ガラス張り石造り内湯・吉野の山並みが眺望できる露天岩風呂。サウナ・水風呂は無し。P10台。吉野駅より南に10分(ロープウェイ山上駅より徒歩5分)。
【評価】 ★★☆☆☆奥千本・中千本など桜の名所吉野の温泉旅館。湯船の延長線上に、山並みと雲海が見えるようで、有馬温泉のグランドホテルの小型版という感じ。
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露天風呂
吉野山温泉 湯元 宝の家
【所在】 吉野町吉野山937
【電話】 07463-2-5121
【 HP 】 http://www.hounoya.gr.jp/
【時間】 13:30-20:00
【料金】 \1,500。【宿泊】\15,000-。
【泉質】 炭酸水素泉(メタケイ酸・遊離二酸化炭素鉱泉)11-18℃。加温・加水・循環濾過・消毒。無色・透明。効能は一般的適応症・疲労回復など。
【施設】 吉野山の中千本に位置し、中千本・上千本を一望する宿。ガラス張り内湯・小さな屋根付き岩造り露天(眺望良く花見の頃は絶景)。P10台位。吉野駅より10分。
【評価】 ★★★☆☆花見の頃は最高だが、車が大渋滞で大変。
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露天風呂
宮滝温泉 元湯 まつや
【所在】 吉野町宮滝60
【電話】 07463-2-8015
【 HP 】 http://www.matuya.yoshino.jp/
【時間】 ?:00-?:00
【料金】 \1,000。以前は要食事(予約\2,500)であった。【宿泊】\12,000-。
【泉質】 含炭酸食塩泉18℃。加水・加温・循環。無色・微ヌルヌル感。効能は一般的適応症・疲労回復など。
【施設】 吉野山の南東の、R169沿いにある料理旅館。宮滝遺跡の東で宮滝大橋の手前にある。吉野川と山々が眺望できる、長方形のガラス張り石造り展望内湯がある。露天・サウナはなし。P20台位。要食事(予約\2,500)であった。季節料理は山菜・鮎・山女魚・ぼたん鍋など。天武・持統帝が訪れた宮跡の宮滝遺跡や、大伴旅人が万葉で歌に詠んだ象の小川が近くにある。P30台。大淀-吉野川を渡らず-R169東に数km。
【評価】 ★★☆☆☆大きなガラスからの眺めが素晴らしい。
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津風呂湖温泉
【所在】 吉野町河原屋1013
【電話】 07463-2-5401
【 HP 】 http://www.tsuburoko.co.jp/
【時間】 10:00-21:00。水曜休。
【料金】 \900。【宿泊】\-。
【泉質】 含炭酸食塩泉(冷鉱泉)。無色・透明。
【効能】 一般的適応症・疲労回復など。
【施設】 吉野山の北東に位置する津風呂湖ダム近くの山間にある。ガラス張り内湯・サウナ・すぐ横を流れる川と緑が眺められる露天岩風呂がある。P20台。アクセスは、大淀-R169-吉野川を渡らず-県道を津風呂ダム方面へ、近鉄大和上市駅からではタクシーで10分。
【評価】 ★★★☆☆景色が良い。
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露天風呂
近畿道 ⇒ 松原JCT ⇒ 阪和道 ⇒ 美原北IC ⇒ R309 ⇒ 富田林 ⇒ 御所 ⇒ R24と交差 ⇒ 大淀(下市口) ⇒ R169 ⇒ 吉野川を渡る ⇒ 県道を南の山へ ⇒ 吉野温泉(⇒ R169を東 ⇒ 津風呂湖・宮滝遺跡)
以下は、参考版(万座・高湯・吉野・天狗温泉、湯ヶ島・越後湯沢温泉)
(吉野温泉) 吉野温泉元湯

 (気に入った記事を保存していたら、次のようなものが出てきた。2年ほど前の雑誌(2009 Autumn)の中にあった「ふれあい倶楽部−温泉彩時記4−赤色の湯 の巻」というものである。
 著者は、飯出敏夫という温泉ライターで、著書に「一度は泊まってみたい秘湯の宿70」「秘湯ロマン」「名湯・秘湯の山旅」などがあり、「旅の手帖」に「いい夜を過ごす秘湯宿」を連載中らしい。)

温泉彩時記最終回は「赤色の湯」の巻。
赤い色の湯を前にすると
入浴をためらう人もいるほど、
その印象は強烈です。
まさに霊泉と呼ぶにふさわしい、
赤い湯の代表的な2湯と
おすすめの宿をご紹介しましょう。
(最初このような書き出しで始まり、以下に吉野温泉と天狗温泉についての本文が続く。各々ほぼ1/2ページ位だ。プロはどのように書くのだろうか。紀行文の練習も兼ねて、そのまま書き写してみた。2011.07)

 
吉野温泉
 吉野山の山麓に湧く文人も愛した隠し湯
 吉野温泉・吉野温泉元湯(奈良県)(←赤湯内湯の画像の上)

 昔は吉野山の修験者の宿としてにぎわい、島崎藤村が若き日に1カ月近くも逗留して失恋の傷を癒したという吉野温泉の一軒宿です。現在では吉野山の山上にも温泉が引かれて新吉野温泉を名乗っていますが、吉野の温泉といえば、昔からこの一軒宿を指していました。開湯は約300年前、大峰山修験道場であり桜の名所でもある吉野山を訪れる修験者や文人墨客の憩いの湯として栄えました。その後、酒食に溺れる修験者が出るにいたって中断されたこともありましたが、密かに仮設風呂を造って湯治をする者が多く、“吉野の隠れ湯”“内証風呂”と呼ばれたという歴史の湯です。
 周囲は小沢が脇を流れる緑濃い環境で、見上げると吉野山の山上が見えますが、その喧騒がうそのように静寂に包まれています。
 建物は歴史を感じさせる木造2階建てで、客室はわずか6室。鉄分を含んだ湯は赤色というよりは茶褐色といった印象。歴史の湯に浸かり、おいしい料理を味わい、風雅な雰囲気の部屋で静かな一夜を過ごせば、心身ともに癒されるはずです。

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 (画像は、@一番上に先ほどのもの、A5行下の右半分、E2行下の左半分、と3枚掲載されているが、その説明がやや小さなポイントで以下のようにある。)
@湯は黄土色から赤褐色へと徐々に変色するA吉野の山上を仰ぎ見る谷間の一軒宿B客室には風雅な趣が漂う
(そして、次に温泉データやアクセスなどの説明が、これもやや小さなポイントで以下のようにある。)

 
●吉野温泉元湯
泉質:含二酸化炭素-カルシウム-ナトリウム-炭酸水素塩泉
源泉温度:13℃
効能:きりきず、やけど、高血圧症、動脈硬化症ほか
・奈良県吉野郡吉野町吉野山902-2
・電話0746-32-3061
・宿泊料金
1泊2食付き1万4800円〜
・近鉄吉野線吉野駅から徒歩20分