熊野詣でをする旅人が、古くから疲れを癒したという本宮の温泉。奈良・三重との県境に近い和歌山県南東部の、熊野本宮大社の南西の山間にあり、現在もコンコンと良質の湯が湧いている。最も歴史が古い「湯の峰温泉」、川底から湯が湧く川を堰き止めた巨大露天がある「川湯温泉」、この2つが有名だ。しかし、このちょうど中間の国道311号沿いに、もう1つあるのを忘れてはならない。
渡瀬温泉である。開湯は1963年と新しいが、西日本一の規模を誇る巨大露天風呂があることでよく知られている。「川湯」よりトンネルを抜けた500mほど北に位置する。ホテルと何軒かの民宿があり、日帰り入浴はおよそ可能なようである。
泉質は、含食塩重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩-塩化物温泉)(中性低張性高温泉)60℃,pH6.7。湧出199g/分(動力揚湯)で、無色・無臭(微硫黄臭も)・微ツルツル感・美人湯の特徴があり、神経痛・消化器病などに効能がある。十津川や本宮は、源泉100%完全掛け流しがほとんどのようである。
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湯船の大岩にもたれ、いつまでも青空や緑の山々を眺めていた。湯煙の立つのがぼんやりと見える。近くには、野営場などがあり、若者が賑やかに遊んでいる。十津川・龍神・本宮……いい所だ。4〜5回は行っただろうか。最初は白のマークUで、次は赤のハイラックス・サーフ、3回目は白のランドクルーザー・プラド、その次は黒のプラド……だっただろうか。
熊野に行くのは、海沿いの高速を利用するより、吉野を突っ切る山道の方がやはりいいような気がする。ゆっくりと味わうことができ、旅行気分も増すような感じだ。但し、宿泊と違って、日帰りの場合は帰りが眠くて大変である。
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渡瀬温泉へのドライブ
▼ 近畿道-松原JCT-西名阪道-柏原IC-R165バイパス-御所-R24-
▼ 五条-R168-西吉野-温泉地-十津川-本宮-右折、西に10分で
京阪神より所要4時間(五条より2時間半)
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▼ 近畿道-阪和道(2時間)-紀伊田辺IC-R311(1時間)-本宮は3時間。また中央環状線-美原北-R309-富田林-R24-五条-R168-十津川-本宮では4時間半。鉄道では、近鉄八木駅から南にバス4時間半、JR新宮駅からは北にバス1時間、JR紀伊田辺駅からは北東にバスで1時間半。
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