(知床)ウトロ温泉 (北海道)   (比布JCT→R39-R334)

オホーツク海(ウトロ港に浮かぶ遊覧船)

 夏の北海道も、今日で5日目。支笏湖・登別・層雲峡・阿寒湖と横断し、屈斜路湖・摩周湖を通って、(知床)ウトロ温泉に向かった。国道を北上し、斜里から北東に進む。
 左手に、オホーツク海が青く見える。所々で波が白く反射している。右手には、知床の山並みがなだらかな曲線を描いていた。スラッとした美形の斜里岳、……向こうに続いているのは、海別岳・遠音別岳・羅臼岳・硫黄山か。屈斜路川湯から2時間半ほどで着いた。

 (知床)ウトロ温泉は、北海道最東部の知床半島西側の羅臼岳西麓に位置する、オホーツク海に面した知床最大の温泉地である。半島東側の羅臼からは、冬は通行できない山間を通る知床横断道路(R334)を西に越えた海沿いにある。
 開湯は掘削が行われた昭和40年代と新しい。街を見下ろす夕陽台に温泉が開発され、十軒ほどの大型ホテルが軒を連ねている。流氷で有名なオホーツク海に沈む夕陽やウトロ港の眺めが素晴らしく、年間50万人が訪れるそうだ。

 泉質は、(含ホウ酸)食塩重曹泉(ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉)60℃位。源泉100%の宿が多く、無色で塩味がする。日帰り入浴はほとんどの宿で可能で、有力ホテルでは「味めぐり・湯めぐり」プランがあり、バイキングなら\3,000〜4,500位で夕食+入浴ができるようである。


 近くには秘湯も多くある。カムイワッカの滝は今回都合がつかなかったが、岩尾別と羅臼には立ち寄った。満足!という感じである。他に、知床五湖の散策・硫黄山登山や、蝦夷鹿が棲息する峠付近へのドライブも良い。
 ウトロ港から出航している観光遊覧船や小型クルーザー(8:15よりほぼ2時間おきで、@\2,700〜\6,000)もなかなかで、熊や鹿などが見える時もあるそうだ。「知床旅情」を歌った森繁久彌や加藤登紀子は、羨ましくも、何十年も前にこんな良い所を訪れていたのだ……。

 6日目、網走まで国道を走り、レンタカーを返した。千歳ではなく女満別空港から、空路の帰途に着いた。 

(知床)ウトロ温泉へのドライブ
▼ 関西空港-(空路2時間半)-女満別空港-(レンタカー)-地方道-
▼ R334-小清水-斜里-海沿い-オシンコシンの滝-で
女満別空港より所要2時間
▼ 前日の阿寒湖からはR241-弟子屈-R391-屈斜路川湯-小清水-R334-で3時間。釧路空港からはR240-JR釧路駅-R391-弟子屈-小清水-R334-斜里-で3時間半、中標津空港からはR272-標津-R335-羅臼-熊の湯-知床峠で2時間半。鉄道ではJR釧網線-知床斜里駅-バス50分。

オシンコシンの滝
温泉施設 夕陽のあたる家 知床プリンスホテル風なみ季 夕陽台の湯 知床第一ホテル ホテル知床 知床グランドホテル北こぶし
絶景の宿 知床 夕陽のあたる家
【所在】 斜里町ウトロ香川189
【電話】 0152-24-2764
【時間】 15:00-20:00。冬は早くから休業。
【料金】 【入浴】日帰り可。【宿泊】\9,600-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉(含食塩重曹泉)。湯は循環濾過式。
【施設】 「知床八景」の一つ「夕陽台」に隣接していて、客室からはオホーツク海が眺められる、ウトロ随一の眺望を誇るという宿(23室)。抜群の眺望と温泉を楽しめる空間だが、全室館内は禁煙である。洋風ガラス張り内湯(適度な木立の間からウトロ港を見下ろす)・屋根付き石造り露天(オホーツク海の絶景)。朝食は、食事は海の幸を使った家庭料理的なものや栗じゃが料理。夕食は、送迎バスで行く姉妹館「グランドホテル北こぶし」で。
【評価】 ★★★☆☆
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オホーツク海に沈む夕陽(ブユニ岬より)
知床プリンスホテル 風なみ季
【所在】 斜里町ウトロ香川192
【電話】 0152-24-2104
【時間】 15:00-17:00。
【料金】 【入浴】\1,000。期間限定(11/4-12/30・1/3-2/4)・完全予約制の日帰りバイキングプラン(カニ・ステーキ・寿司・勝手丼など知床三昧食べ放題で、夕食\3,675+入浴\1,000=\4,675を\2,500に割引)あり。【宿泊】\10,500-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉(含食塩重曹泉)。湯は放流・循環併用(非加水・非加温)。
【施設】 オホーツク海や知床連山を眺望する、白っぽいホテル(182室)。1972(昭和47)年創業、宿泊者累計が2009年現在で200万人となったそうだ。温度差のある大浴槽もあるガラス張り大浴場檜風呂(木々の緑の眺め)・ガラス張りタイル風呂・ジャグジー・・打たせ湯・サウナ・屋根なし庭園露天岩風呂(囲いで海などは見えず)あり。食事は山・海の材料を活かした創作料理や美幌牛サイコロステーキなど。P150台。
【評価】 ★★★★☆今度は一度泊まってみたい宿。
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ウトロ港(北東)
ウトロ温泉 夕陽台の湯 (公衆浴場)
上った
【所在】 斜里町ウトロ東429
【電話】 0152-24-2811
【時間】 14:00-20:00。夏(6/1-10/31)だけ営業(期間中は無休)。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】 なし。
【泉質】 ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉61℃,pH7.6。湯は、引湯(動力揚湯200g/分)・非掛け流しで、薄茶褐色・塩味。
【施設】ウトロ港を見下ろす断崖の上にある国設知床野営キャンプ場(@\320・バンガロー\3,000)に併設されたような、ウトロで唯一の公共浴場。漁港やグランドホテルの少し手前で右折し、坂道を北東の高台へ上った「プリンスホテル」の西に位置し、国設野営場の南西の木立に囲まれ所にある。旅行者が多い混雑時は、整理券が配られ呼ばれるまで待つこともある。オホーツク海に沈む夕陽やウトロ港が見下ろせる内湯・木々に囲まれた小さな露天岩風呂・休憩所がある。P25台。
【評価】 ★★★☆☆以前は、木々で眺めが今一つだったそうだ。
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ウトロ市街(ブユニ岬より)
知床第一ホテル
【所在】 斜里町ウトロ香川306
【電話】 0152-24-2334
【時間】 15:00-17:00。
【料金】 【入浴】\1,200。【宿泊】\12,000-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉(含ホウ酸食塩重曹泉)61℃。
【施設】 ウトロ温泉の高台で「プリンスホテル」の南東400mに位置する、景観自慢の白いホテル(238室)。オホーツク海に面した優れた景観の洋風ガラス張り展望大浴場石造り風呂・電気風呂・サウナ・打たせ湯・洋風露天風呂がある。食事は、一面にオホーツク海が見える2F展望レストランで、「旅のプロが選ぶベスト100」では北海道No.1を3年連続受賞したという、バイキング料理で北国の海の幸・山の幸80品目が味わえる。P150台。
【評価】 ★★★☆☆
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オシンコシン崎
ホテル知床
【所在】 斜里町ウトロ香川37
【電話】 0152-24-2131
【時間】 15:00-20:00。
【料金】 【入浴】\1,000。【宿泊】\10,650-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉(含食塩重曹泉)61℃。湯は、源泉より直接引湯・冷却加水・循環濾過(内湯)と掛け流し(露天→冷却のための加水あり)で、無色・塩味。
【施設】 他のホテルより1kmほど南東にはずれた所にある宿(272室)。高台に位置し、ウトロ港・オロンコ岩方面のオホーツク海に沈む夕陽がきれいに見える。洋風ガラス張り石造り内湯・大自然に囲まれた石造り露天(高温調整で加水・掛け流し・オホーツク海と山々の原生林の眺め)。食事は、地元で取れる新鮮な魚貝や蟹・漁師料理をアレンジしたものなど。P200台。
【評価】 ★★★★☆
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斜里岳
知床グランドホテル 北こぶし

【所在】 斜里町ウトロ東172
【電話】 0152-24-2021
【時間】 15:00-20:00。
【料金】 【入浴】\1,000。【宿泊】\10,650-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物泉(中性等張性高温泉)67℃,pH6.7。湯は湧出65g/分・非加水・非加温・放流一部循環濾過で、無色・海水のような臭い。
【施設】 ウトロで唯一つ港や国道に面する、創業昭和35年と一番老舗の8階建て和風リゾート温泉ホテル(179室)。面白い形をしたオロンコ岩やゴジラ岩がある観光遊覧船乗場より500m南東で、漁港のすぐ南にある。最上階8Fに大理石または檜造りの洋風ガラス張り展望大浴場(ガラス越しにオホーツク海のパノラマ)・サウナが、屋上に空中露天岩風呂(非加水・非加温・放流一部循環・夕陽や港や流氷の眺め)、玄関横に源泉100%の足湯がある。食事も、新鮮な蟹・魚介類が美味である。P100台。
【評価】 ★★★★★(2008.08)湯船からの眺望は一番だろうか。
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オロンコ岩とウトロ崎と遊覧船(屋上露天風呂より)
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