(十津川)温泉地温泉 (奈良県)   (柏原IC→五条→R168)

(十津川)谷瀬の吊橋(2003.09)

 最近、十津川や本宮・熊野方面にドライブすることが多い。以前にも3〜4回あったが、2000年(平成12年)を過ぎてからは、毎年2〜3回は行っているような気がする。そして、デジタルカメラでやたらと辺りの景色を撮っている。五条まで行けば、後は国道168号線を何時間か南下するだけである。

 どこまで行っても、川、そして山々……。
 「幾山河越え去り行かば寂しさの 果てなん国ぞ今日も旅行く」
 旅を愛した近代の歌人である若山牧水の作品だが、まさにそんな感じだ。十津川の流れも、硫黄分を含んでいるのか、不思議なほど美しいエメラルド・グリーン色をしている。つい最近も土砂崩れがあってR168は一部通行止めだが、迂回路があるので10分ほど余分に時間がかかるだけで行けそうである。

 温泉地温泉は、三重・和歌山と境を接する奈良県最南部で、紀伊半島のほぼ中央に位置する十津川村にある温泉の一つである。東西33km・南北32km・面積672kuと、県の1/5を占めるほどの日本一大きな村にある。
 96%が山林で豊かな森林と水資源に恵まれており、世界遺産に登録された「歴史ある古道」もある所だ。更に、湯泉地・十津川・上湯と3つの泉質の異なる良質の温泉も湧いていて、十津川温泉郷と称されているのだ。県下では唯一の高温泉で効能や景観が特に優れているので、環境省にも「国民保養温泉地」として指定されている。すべて源泉掛け流しの「本物の温泉」である。

 湯泉地温泉は、その中でも最も古く1450年頃に湧出した渓谷沿いの温泉で、幾つかの旅館・民宿が川沿いに点在している。様々な歴史や伝説も秘められているという。
 泉質は、単純硫黄泉60℃で、無色・硫黄臭、リウマチ・婦人病など多くの効能がある。公衆浴場は「泉湯」」滝の湯」の2つがあり、日帰り入浴が可能な宿もある。また、十津川村役場に隣接する道の駅には、足湯があり快い硫黄臭が漂っている。

 観光は、「谷瀬の吊り橋」・幾つかの滝・キャンプ・渓流釣りなどが楽しめる。南に1時間ほどで、湯の峰・渡瀬・川湯などの本宮温泉郷がある。更に南に下れば、有名な白浜・那智勝浦もあるが、これは距離も遠く宿泊すべきであろう。

 日帰りでは、着くのはいつも昼頃になる。現地ではわずか数時間しか楽しめず、また眠い目をこすりながら車を運転している。帰宅は深夜になるのが当たり前となっている。 

(十津川)温泉地温泉へのドライブ
▼ 近畿道-松原JCT-西名阪道-柏原IC-R165バイパス-御所-R24-
▼ 五条-R168-大塔-谷瀬-十津川村役場(道の駅)-県道で
大阪より所要3時間(五条より2時間)

(十津川)谷瀬の吊橋(2010.07)
▼ 高速を利用せず、美原北-R309-富田林-御所-R24-五条-R168では4時間。鉄道では、近鉄八木駅またはJR五条駅よりバスで3時間半。
温泉施設 十津川荘 泉湯公衆浴場 滝の湯公衆浴場 ホテル一乃湯
十津川荘
【所在】 十津川村武蔵701
【電話】 0746-62-0035
【時間】 10:00-14:00。火曜休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】\13,800-。
【泉質】 硫化水素泉70℃。湯は、源泉掛け流しで、無色・硫黄臭。
【施設】 ★★☆☆☆R168に面した十津川村役場の北で、やや細い県道を東に800m入った山間の十津川渓谷沿いにあるアットホームな宿(和室13室)。「泉の湯」の近くである。内湯・囲いのある露天岩風呂・家族風呂がある。食事は、山菜・川魚(鮎・アマゴ)・ぼたん鍋・郷土料理など。
【評価】 ★★★★★日帰り不可の時もあるようだ。
イメージ(新穂高「槍見館」露天風呂と蒲田川) ⇒
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泉湯 公衆浴場
【所在】 十津川村武蔵23
【電話】 0746-62-0090
【時間】 10:00-21:00。火曜休。
【料金】 【入浴】\400。【宿泊】 なし。
【泉質】 単純硫黄泉60℃。源泉掛け流し・無色・硫黄臭。
【施設】 十津川村役場や道の駅より、十津川沿いに県道を東に入った所にある施設。コンクリート造り四角形内湯・十津川の眺めが美しい石造り露天風呂がある。P2台(近くに他の駐車場もあるようだ)。
【評価】 ★★★★☆(2003.09)小さいが、眺めも泉質も良い。
イメージ(大塔道の駅・「星の国」温泉) ⇒
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滝の湯 公衆浴場
【所在】 十津川村小原
【電話】 0746-62-0400
【時間】 10:00-21:00。木曜休。
【料金】 【入浴】\600。【宿泊】 なし。
【泉質】 単純硫黄泉60℃。湯は、源泉掛け流しで、無色・硫黄臭。
【施設】 R168沿いの十津川村役場や道の駅より、西の橋を渡った所にある施設。旅館・民宿がある東側の温泉地からは、遠く隔たった所にポツンとある。四角形岩造り内湯・野趣があり滝が眺められる渓流沿い石造り露天風呂がある。元は旅館だったそうで、畳敷きの休憩室もある。P8台。
【評価】 ★★★★☆(2003.09)ちょっとした秘湯の雰囲気がある。
イメージ(大塔温泉「夢の湯」) ⇒
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ホテル一乃湯

渓流沿い露天風呂
【所在】 十津川村小原223-1
【電話】 07466-2-0101
【時間】 12:00-14:00。
【料金】 【入浴】\1,000。【宿泊】\13,800-。
【泉質】 単純硫黄泉62℃。湯は、源泉掛流しで、無色・強硫黄臭・ツルツル感。リウマチ・婦人病などに効能。
【施設】 R168沿いの十津川村役場・道の駅のすぐ南にある宿(38室)。ガラス窓がある石造り内湯・十津川と山々の眺望が素晴らしい屋根つき岩作り露天風呂がある。P8台。R168沿い村役場・道の駅のすぐ隣にある。川沿い大浴場・岩露天風呂より十津川や山々の眺望がよい。P5台。
【評価】 ★★★★☆(2004.05)秘湯の趣で風情がある。
国道沿いの道の駅 ⇒
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一の湯(中央)と道の駅(左端)

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