山科(京都東)で高速を降り、湖西道路を北に走った。右手に見える琵琶湖が、太陽光でエメラルド・グリーンに輝いている。浮かんでいる何艘かのヨットも楽しそうだ。4月上旬は桜も最高である。奥琵琶湖の海津まで来ると、どこもかしこも桜の花だらけでピンク色の世界だ。カメラのシャッターを押し続けた。道は花見客の行き交う車で大変であった。
木之本から南下し、国道を20分ほど行くと、左手に歴史の舞台となった浅井の小谷城址に着いた。一軒宿が見える。ここも桜の花に囲まれていて、不思議な感じがした。
須賀谷温泉は、滋賀県北東部の長浜郊外に位置する鄙びた温泉である。近江湖北路、戦国大名浅井の居城であった小谷城址の麓にあり、織田信長の妹であるお市の方をはじめ、小谷城の武将たちも湯治に通ったと言われ、歴史が古い。古くから交通の要衝であったからだろうか、付近には、信長と浅井・朝倉の連合軍が戦った姉川古戦場、豊臣秀吉と柴田勝家が戦った賤ヶ岳古戦場、東西の軍が覇を争った関ヶ原、秀吉の居城長浜城址などがある。南の方には、古代の茶臼山古墳もある。湯けむりの向こうに歴史を彷彿させるような地である。
泉質は、ヒドロ炭酸鉄泉(冷鉱泉)18℃,pH6.8で、有馬の「金泉」と似た赤茶色で、快いサラリ感がある。主成分Na,Fe,HCO3の、含鉄炭酸水素塩泉で、湧出60g/分・源泉掛け流し(県下初)・飲泉不可。以前の源泉は45℃位だったのでは?と思うのだが、加温しているようだ。貧血・神経痛・冷え性・婦人病・アトピー・病後の回復などにも効能がある。身体に効く湯で、のんびりと浸かっていると、つい戦国武将の時代のことを想像してしまったりした。
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観光としては、古来より人々の信仰を集めた竹生島に、琵琶湖の素晴らしい景観を楽しみながら、高速船で行くのも良い。また、北には尾上温泉、南には長浜太閤温泉・近江八幡温泉もあるが、日帰りなのでまた次の機会ということにしよう。
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海津より見える湖上の遊覧船
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伊吹山(SAより)
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須賀谷温泉へのドライブ
▼ 吹田JCT-名神高速-京都東IC-R161(湖西道)-マキノ-海津-
▼ 奥琵琶湖パークウェイ(R303)-R8-木之本-R365-小谷城址で
所要3時間半(高速料金片道\1,000位)。
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▼ 時間優先であれば、吹田JCT-名神高速-米原JCT-北陸道-長浜IC-県道を東-R365を北に20分-小谷城址で、所要2時間(高速料金片道\3,000位)。鉄道では、JR北陸線長浜駅より北東に車20分。
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