夏、関東北部へ旅をした。第1日目は、塩原である。東京よりも北で、京阪神から車では、結構遠い。東名高速に乗り、浜名湖や富士山を見ながら、一気に首都高速も通り過ぎた。6〜7時間かかったか。東北道入口の川口JCTまで来ると、ちょっとホッとする。ヘンデル「協奏曲ト短調」などの音楽を、CDで聞いたりする。
更に1時間ほどで、塩原ICから高速を降りた。青々とした緑を右手に見ながら、箒川沿いの国道を走る。途中、眺めの良さそうな宿や滝があり、ハイキングをしているカップルや家族連れも何組か見かけた。行き過ぎたりもしたが、それから半時間ほどで目的地には到着した。
塩原温泉郷は、栃木県北部・日光国立公園の箒川沿いに、大網・福渡・塩の湯・塩釜・畑下・古町・上塩原・奥塩原新湯・元湯などが点在する温泉郷である。宿は全部で50軒くらいあるのだろうか。1200年前(平安時代)開湯と歴史が古く、北は那須、南は鬼怒川・日光に隣接している。明治17(1884)年に塩原街道が開通し、夏目漱石・谷崎潤一郎・斎藤茂吉などの文豪も訪れ、尾崎紅葉はこの塩原で「金色夜叉」を執筆したという。御用邸もあるそうだ。
泉質は、湯元が11あって「塩原十一湯」と呼ばれるように、石膏泉(カルシウム-硫酸塩温泉)・食塩泉・重曹泉・硫黄泉など38-79℃位で、色も無色・乳白色・黄褐濁色・黒色などと様々である。日帰り入浴は、可能な宿が多い。なお、「湯巡り手形」(\900)を旅館組合・道の駅・飲食店などで購入すると、各旅館(29軒)や公営露天風呂に半額で入浴できる。
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観光は、那須ガーデンアウトレット・那須動物王国・りんどう湖ファミリー牧場があり、スキー・ゴルフ・サーキット・渓流釣りなども楽しめる。
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大自然と一体となった野天風呂天国を堪能でき、有意義な一日であった。ビールでほろ酔い加減になった夢の中で、明日行く那須茶臼岳の白煙がモウモウと立ち昇る、そんな風景を見たような気がする。
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塩原温泉郷へのドライブ
▼ 東名6時間-東京IC-首都高渋谷池袋線-美女木JCT-外環1時間-
▼ 川口JCT-東北道1時間半-西那須野塩原IC-R400を北西に20kmで
西那須野塩原ICより所要30分(京阪神より8時間半・東京より150km)。
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▼ 日光や鬼怒川からは、R121-上三依-R400を南東。鉄道では、東京-新幹線75分-那須塩原駅-バス70分(タクシー)。JR高速バス「もみじ号」を利用すれば、新宿から3時間である。
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