left★原文・現代語訳★
〈授業の展開〉
【一】(起)蚌と鷸の争い(を話す蘇代)
(導入)
趙且伐燕。
(趙(チョウ)且(マサ)に燕(エン)を伐たんとす。)
=趙が今にも燕を攻めようとしていた。
蘇代、爲燕謂惠王曰、
(蘇代、燕の為に惠王に謂ひて曰(イ)はく、)
=(遊説家の)蘇代が、燕の為に(趙の)惠王に言う
ことには、
「今者臣來、過易水。
(「今者(イマ)臣(シン)の来たるとき、易水を過ぐ。)
=「今、私が(趙に)来る時、易水を通り過ぎた。
蚌正出曝。
(蚌(ボウ)方(マサ)に出でて曝(サラ)す。)
=ドブガイが丁度(水面に)出て日に当たっていた。
而鷸啄其肉。
(而して鷸(イツ)其の肉を啄(ツイ)ばむ。)
=そして、シギがその(貝の)肉を啄もうとした。
蚌合而箝其喙。
(蚌合して其の喙(クチバシ)を箝(ハサ)む。)
=ドブガイも(殻を)合わせてその(鳥の)嘴を挟んだ。
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right★補足・文法★
・趙・燕=いずれも強国「戦国七雄」の一つ
・且ニ…セントす=今にも…しようとする(=「将」)
・蘇代=戦国時代の遊説家
・惠王=趙の王
・…く(接尾語=ことには)→(次のように)言った
・臣=私(謙遜の自称)
・易水=趙と燕の国境沿いの川
・方に=ちょうど
・蚌=ドブガイorハマグリ。10cm程で、干潟に生息
・出曝=泥の中から出て日向ぼっこをする
・鷸=シギ。嘴と脚が長い鳥、河原・河口に生息
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