left★板書(+補足)★
【二】<自分の世界を構築するダニの具体例>
(本論@…具体例による考察)
○ダニの具体例 (…ユクスキュル)
↓ (その論調は極めて論理的で印象的)
↓ ・ダニは、灌木の枝先で獲物を待ち、
↓ 哺乳類が通ると落下して体にとりつき
↓ 血を吸う
・目がなく、<光・匂い・温度・触覚>という
知覚によって、<食物を得て、子孫を残す>
=一連のプロセスは、機械的な反射行動
の連続に見える
↓ (→ダニは機械に過ぎないのか)
<しかし>
○主体的に生きるダニ (刺激に対し)
・意味のある知覚信号として認知して
<主体として反応>し、食物を得て子孫を残す
↓<つまり>
=ダニは機械ではなく、機関士なのだ
(意志を持って主体的に生きている)
↓
○ダニのみずぼらしい世界
・環境には様々なものがある
<しかし> (ダニにとって)
・ほとんど全ては意味を持たない
↓ (巨大な環境の中で)
・ダニの世界は、匂い・体温・接触刺激だけが
意味を持ち、この<三つだけで構成>されいる
=ダニのみずぼらしい世界
↑ (食物・子孫)
生きていくため、行動の確実さを約束する
世界こそが、みすぼらしくても大切なのだ
↓
<つまり>
◎それぞれ(自覚や意思に基づいて)主体的に生きる
動物は、周りの環境の中から自分に意味のあるもの
を認識し、その組み合わせによって<世界を構築>
しているのだ
▼〈段落まとめ〉
ダニの具体例によって、それぞれ主体的に生きる動物
は、周りの環境の中から自分に意味のあるものを認識
して、それらを組み合わせて世界を構築している、と
述べる
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right★発問☆解説ノート★
☆ユクスキュルの環境の定義を否定する理論の調子
・生理学=生命現象を物理的・化学的手法によって
研究する学問
・知覚=感覚器官を通して知ること(働き)
☆知覚(の反応)による目的行動(食物・子孫)
・信号=言語に代わり意思を伝達するもの・サイン
(色・音・光・形・電波など)
・認知=事柄をはっきりと認めること
・主体=<自分の自覚や意志>に基づき行動するもの
(刺激=信号→主体によって知覚)
★刺激を、感覚によって意味のある信号として認識
し、自覚や意志に基づいて主体的に行動して、
食物を得て、子孫を残す
★自覚や意志を持って目的地に行く機関士のように、
食物を得て子孫を残す目的の為に主体的に行動する
生物なのだ。単なる機械ではなく、人間と同じだ
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< 巨大な環境 >
<<×<ダニの>×>>
<<×<世 界>×>>
<<×<○匂い>×>>
<<×<○体温>×>>
<<×<○接触>×>>
<× ×× × >
−−−−−−−
(ダニの話)
★ダニは、匂い・体温・接触だけが意味を持つ世界で
生きている。これらの感覚により刺激を意味のある
信号として認識して、自覚や意志に基づいて主体的
に行動し、食物を得て子孫を残しているのだ。
即ち、周りの環境の中から匂い・体温・接触の三つ
だけを意味あるものとして認識し、その組み合わせ
によって世界を構築して生きているのだダニの話
(三つだけから世界は構成されている)
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