大原温泉 (京都府)   (京都南IC→堀川通→R367)

 「京都…♪、大原・三千院…♪、恋に疲れた女が、一人…♪」
 数十年前に流行った、歌謡曲の一節だ。同じ頃、雑誌の名が元になった「アン・ノン族」と呼ばれる種族が存在し、この歌のように、京都大原を訪れることが多かったらしい。
 彼女たちは、何を思って訪れたのだろう。歌のように失恋し、あるいは壁にぶつかって人生に迷い、あるいは絶望でもしたのだろうか。確か、『平家物語』に記される建礼門院が、滅んだ一族の菩提を弔い、余生を送った地である。彼女の生き方に、癒される何かがあったのだろうか。大原とは、そのような所である。

 そんなこの地に、嵐山と同じく数年前に、何と温泉が湧出したのである。この大原温泉は、京都市北東部の郊外で、川床料理で有名な貴船や鞍馬よりも東の位置にある。寂光院よりすぐ近くで、自然豊かでのんびりとした所にある、一軒宿の温泉地だ。小さな旅館があって、オハギなど何か食事をすれば、日帰り入浴できるという所である。


 泉質は、含ラドン-アルカリ単純泉27℃,pH8.7で、やや薄く、無色・無味・無臭である。内湯は新しい檜が香ばしく、小さな露天風呂も緑に包まれて落ち着く感じだ。
 寂光院の周辺には、他にも三千院などの古寺が点在している。また、土産物店や喫茶店も何軒かある。皆どこから集まって来るのだろう。若いカップルや女子大生や家族連れが、あちらこちらを行き来している。楽しそうである。

 入浴と散策でほどよく疲れ、しばらくして大原を後にすることにする。車の中で、ジミー・ヘンドリックスとジャニス・ジョップリンの「サマータイム」などのハードな曲を聴きながら、家路に着いた。


山の緑を背景とする宿 ⇒
(京都)大原温泉へのドライブ
▼ 名神高速-京都南IC-JR京都駅-堀川通-堀川北山-上賀茂神社-
▼ 貴船口の南-静原川沿い府道-R367-北-寂光院方面で
京都南ICより所要1時間半
▼ 堀川北山から北山通では、北白川通-宝ヶ池-R367-八瀬-三千院の手前-県道を北西-寂光院方面。鉄道では、(JR)京都駅・(阪急)河原町駅・(京阪)出町柳駅などから、バス-大原バス停-徒歩12分。

温泉施設 湯元(民宿)大原の里
大原温泉 湯元(民宿)大原の里

【所在】 京都市左京区大原草生町
【電話】 075-744-2917
【時間】 12:00-16:00。
【料金】 【入浴】\1,000(要食事=おはぎ入浴セット\1,000)。
【宿泊】\9,000-。
【泉質】 含ラドン-アルカリ単純泉27℃,pH8.7。主成分は、ナトリウム92mg,炭酸水素252mg/1kg。湯は、循環加温で、無色・無臭。
【施設】 貴船や鞍馬の東で、寂光院よりすぐ近くの所にある小さな宿。施設は、小さな木造内湯・木造露天風呂・露天五右衛門風呂がある。P10台位(やや窮屈である)。
【評価】 ★★★☆☆嵐山や大原に温泉とは、どんな所かと思ったが、なかなかである。
山の緑を背景とする宿 ⇒
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