奥熊野の温泉 (和歌山県)   (柏原IC→五条→R168)

雲取温泉より

 西吉野の山を越えて、本宮温泉郷にはよく行く。湯の峰・渡瀬・川湯は有名だ。しかし、周辺の奥熊野には、他にもマイナーな温泉が幾つも点在している。奥瀞・湯ノ口(入鹿)・熊野川・雲取・女神の湯などだ。高温泉ではないが、今回はそういう所を訪れることにした。

 道は細くクネクネとした山道ばかりである。だが、海沿いの高速に劣らず意外と早く行け、緑もいっぱいである。まだしばらく若い(?)間は、この道を利用しようと思う。富田林・五条から十津川まで南下すると、村役場に隣接して道の駅がある。漂う硫黄臭が快い足湯があり、男女数人のライダーも休んでいた。再びハンドルを握り数十分すると、本宮の大鳥居が見えて来た。目的の幾つかの温泉へは、あと30分〜1時間ほどである。

 奥熊野の温泉は、和歌山県南東部で和歌山・奈良・三重の3県が接する県境に位置し、いずれも山中の川沿いの一軒しかない温泉地である。緑が鬱蒼としており、本当の秘境のような所である。

 泉質は、単純硫黄泉(アルカリ性低張泉)・アルカリ性単純泉(低張性低温泉)27-29℃,pH8.3-9.7・純重曹泉(弱アルカリ冷鉱泉)など、無色・無臭(微硫黄臭)で、サラッとした感じである。日帰り入浴はどの施設もOKである。

 近くには、歴史ある熊野本宮大社・熊野古道があり、熊野川舟下り・瀞峡ウォータージェット船なども楽しめる。


 「世界遺産」の風景と温泉に癒された後は、海沿いの田辺に向かった。帰途は高速を利用することにした。白浜温泉や海南マリーナシティなどから帰る車だろうか。かなり渋滞していて、ちょっと疲れた。やはり山道で帰る方が正解だったか。

奥熊野の温泉へのドライブ
▼ 近畿道-松原JCT-西名阪道-柏原IC-R165バイパス-御所-R24-
▼ 五条-R168-西吉野-十津川-本宮-R168,R169,R311などで
大阪より所要5時間(五条より3時間半)
▼ 近畿道-松原JCT-阪和道(2時間)-紀伊田辺IC-R311(1時間)-本宮-R168,R169,R311では4時間。また中央環状-美原北-R309-富田林-御所-R24-五条-R168-十津川-本宮-R168,R169,R311では5時間半。鉄道では、近鉄八木駅から4時間半・JR紀伊田辺駅またはJR新宮駅から1時間-1時間半をバス、後はタクシー等で。

温泉施設 奥瀞温泉きたやま 奥熊野温泉女神の湯アイリスパーク 熊野川温泉さつき 雲取温泉高田グリーンランド
奥瀞温泉きたやま

【所在】 北山村下尾井
【電話】 0735-49-2575
【時間】 12:00-21:00。第4水曜休み。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】\12,600-。
【泉質】 単純硫黄泉(アルカリ性低張泉)。源泉出し放し(加温・循環)。快い硫黄臭・ツルツル感・無色。
【施設】 本宮や瀞八丁の東方で、三重県内の和歌山県飛地にある北山川沿いの施設。ガラス張り内湯・川と山々が眺められる露天岩風呂・飲泉所がある。アクセスは、本宮-R168-熊野川宮井(志古乗船場のすぐ北)-R169を北東20km、または吉野-R169-下北山-熊野市五郷-R169を南西15kmで北山村奥瀞。
【評価】 ★★★☆☆
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奥熊野温泉 女神の湯アイリスパーク
【所在】 田辺市中辺路町近露128
【電話】 0739-65-0410
【時間】 8:30-21:30。無休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】\7,350-。
【泉質】 純重曹泉(弱アルカリ冷鉱泉)。湯は強ヌルヌル(「とろみの湯」ベスト10で五つ星)。特に何もないが、温泉ファンにはたまらない。
【施設】 熊野古道の道の駅「中辺路」より10分の、オートキャンプ場内にある、やや赤っぽい感じの異様な建物。小さなタイル張り内湯(男女別)・飲泉所がある。露天はない。P20台。アクセスは、本宮-R311を西、阪和道南紀田辺ICからではR42-R311を北東45km、鉄道では、紀伊田辺駅よりバス本宮大社前行き110分-観音寺前下車-徒歩15分。
【評価】 ★★☆☆☆
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熊野川温泉さつき
【所在】 新宮市熊野川町日足707
【電話】 0735-44-0193
【時間】 11:00-21:00。第3水曜休み。
【料金】 【入浴】\480。【宿泊】\12,000-。
【泉質】 アルカリ性単純泉(低張性低温泉)27℃.pH8.3。掘削自噴254g/分。主成分は、ナトリウム135・塩素190・炭酸水素25・フッ素10mg/kg。湯は、無色・無臭。
【施設】 本宮から国道を新宮に南下した途中にある、小さな公共の和風鉄骨平屋の一軒宿。眺望の良いガラス張り内湯檜風呂または御影石風呂・薬草季節風呂・サウナ・熊野の山並みが眺められる屋根付き露天岩風呂がある。アクセスは、本宮よりR168を南に20分。
【評価】 ★★☆☆☆泉質・風呂ともに特別良いというほどでもない。
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雲取温泉 高田グリーンランド

【所在】 新宮市高田1810
【電話】 0735-29-0321
【時間】 11:00-21:00。月曜休み。
【料金】 【入浴】\400。【宿泊】\8,600-。
【泉質】 アルカリ性単純温泉29℃,pH9.7。湧出量155g/分。湯は、フッ素(?)により青白濁色。
【施設】 本宮から国道を南下し県道を西にはずれた所にある、ゲルマニウムを含み近畿では珍しく乳白色の湯が湧出する温泉施設(23室)。内湯・薬草槽・川に面した露天岩風呂などがある。P50台。アクセスは、本宮-R168を南20分-県道を西5分。
【評価】 ★★★☆☆(2003.12)
露天風呂(上)と内湯(下) ⇒
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