left★板書(+補足)★
〈補足1…鑑賞〉
雪深い地方の村で、夜が更けてから、雪がしんしんと
降り続けている。東北・北陸・信州あたりの豪雪地帯
だろうか。
ポツンポツンと疎らに家が散在する村は、厚い雪雲の
下で、降り積もる雪に囲まれて、何の音もなく人の声
も聞こえない。シーンと静かな夜、家々はひっそりと
静かで、人々はすることもなく眠っている。ポツンと
離れた各々の家で、太郎も次郎も静かに眠っている。
こんもりと積もった雪は、寒くはなく温かい。そんな
雪に包み込まれるように、安らかに眠っているのだ。
二人に限らず、村の子供たち全てが、積もる雪や屋根
に温かく包まれるように安心して眠っている。
雪女など数々の物語が昔から伝わる雪深い地方を舞台
とした、紙芝居や民話などを思い起こさせる温かさが
ある。誰にでも想像できそうな、何となく懐かしくて
心が落ち着くような世界である。
幼少の頃に、養子に出された作者は、温かく包まれて
安心できるような世界を希求する思いがあって、この
詩を作ったのだろうか。
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right★発問☆解説ノート★
〈補足2…モチーフ〉
家計が常に逼迫(差し迫る、余裕がない)
↓
両親から引き離され、養子に出されたことによる影響
が深く心に残る、不遇な幼少時代の反照(照り返し)
↓
母体回帰願望的な側面が「雪」のモチーフ
↓
子供の頃のくるまれるような<安心感>を表現
=民話的な自己の安息の世界
〈補足3…参考〉
・「乳母車」→母への憧憬の念・慕情がこもった
幻想の世界(情景)
・「甃のうへ」→春の古寺ののどかな世界の中、
ひとり春愁に沈む「わが身」の有様
XX〈補足4…粗筋〉(参考資料)
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