万座温泉 (群馬県)   (上信越道→信州中野IC→R292)

 今回は、犬も連れて行く、毎年恒例の夏の旅行である。犬は太郎(シェパード)と舞(柴犬)、車はハイラックスサーフ3,000cc(赤色)である。高速をただ東へと進み、信州松本・長野も過ぎる。信州中野ICで高速を降り、R292を南東に行く。1992年まで有料だったという志賀草津道路で、冬期は通行止めになるそうだ。志賀高原麓の湯田中渋温泉・熊の湯温泉を過ぎれば、目的地である。

 万座温泉は、群馬県北西部の長野県境に近い、白根火山の南西麓で、草津温泉の北西に位置する温泉地である。御嶽山麓の濁河温泉とともに、通年車で行ける標高1,800mという日本屈指の最高所にある、効能の優れた湯治場として栄えている。8月でも平均気温が16℃位でホテルにもクーラーがないほどで、避暑地としてよい。雲海にある露天風呂からの眺望も実に素晴らしい。

 泉質は、硫黄泉(酸性-含硫黄-マグネシウム-ナトリウム-硫酸塩温泉)46-80℃位で、湧出量は540万g/1日、硫黄成分の含有量が日本一。薄青く美しい乳白濁色または黄緑濁色で、いかにも温泉らしい硫黄臭がする。多くの難病を治したという逸話も多く残るほどで、糖尿病・アトピー・皮膚病・喘息・内臓脂肪症など万病に効能がある。但し、湯あたりには要注意。

 ほとんどの宿が日帰り入浴可であり、「湯めぐり手形」\1,200を購入すれば更に便利なようだ。観光スポットとして最も印象的なのは白根山であった。標高2,160mの活火山で、ロープウェイで登った所から見える山頂の火口湖「湯釜」は、エメラルドグリーンの湖水が素晴らしく神秘的でさえあった。 


泉源の噴煙(混浴露天風呂より)
万座温泉へのドライブ
▼ 近畿道-吹田IC-名神道-小牧JCT-中央道-岡谷JCT-長野道-
▼ 更埴JCT-上信越道-信州中野IC-R292-志賀高原-県道を西で
大阪より所要5時間半(高速料金片道\10,500)。


 栃木・群馬・長野を東西に横断する「ロマンチック街道」沿いには、老神・伊香保・水上・猿ケ京・四万・草津・万座などと有名な温泉が点在するが、万座はその北の県境沿いにある一連の温泉の西端のものである。草津よりすぐ北西の大自然に囲まれた所にあり、更に西には、熊の湯・湯田中・七味・五色といった温泉郷もある。日本で一番人気のある所の一つであろう。


 夕食を終え、再び露天風呂に行くと、既に先客がいた。OLだろうか、若くて美しい女性の二人連れであった。驚いた、ここはかなり大きめだが、混浴だったのだ。しかし、しばらくすると次々と男性が入ってきて、彼女たちは出て行ってしまった。


 快い硫黄の香りに包まれ、のんびりと湯に浸かっていると、眠ってしまいそうだった。
 翌日は、白骨温泉を予約している。万座ハイウェイ-鬼押ハイウェイ-軽井沢と、上信越公立公園を縦走するのは遠回りになるだろうか。全長60kmの白根-浅間火山ルートは、大自然の中の快適なドライブが楽しめそうだ。またビールを飲みながら地図を見ていたら、いつの間にか眠ってしまった。

上信越道-上田菅平IC-R144-嬬恋-万座鹿沢口駅-万座ハイウェイーでも所要時間・高速料金ともにほぼ同じ。
 東京からでは、上信越道-碓氷軽井沢IC-中軽井沢-R146-浅間山東麓-鬼押ハイウェイ-万座鹿沢口駅-万座ハイウェイ、または関越道-渋川伊香保IC-R353-中之条-R145-万座ハイウェイ。また鉄道では、JR万座鹿沢口駅より北にバスで40分。
温泉施設 万座プリンスホテル 万座高原ホテル(旧ロッジ) 万座温泉ホテル 日進館
万座プリンスホテル

【所在】 吾妻郡嬬恋村万座温泉
【電話】 0279-97-1111
【時間】 11:30-16:00(昼食は11:00-14:00)。スキー時は×。
【料金】 【入浴】\1,200(2012年。以前は\1,000)。日帰りランチ温泉セット\2,400あり(HPプリント優待券では\2,000)。
【宿泊】\14,000-(3連泊\30,000のプランもある)。温泉パックで宿泊の場合は、食事はクーポン券(\4,000相当)で。
【泉質】 酸性硫黄泉(硫化水素型)80℃,pH2.6。自家源泉・自然湧出・掛け流し(高温のため加水)。主成分は、ナトリウム110・マグネシウム74・カルシウム52・塩素239・硫酸621・硫化水素イオン83mg/Kg。湯は美しく薄青い白濁色で、快い硫黄臭がする。
【効能】 一般的適応症や、動脈硬化・高血圧・糖尿病など。
【施設】 温泉郷の中心でバス停がある高台に位置し、眺望が良い綺麗な白亜の大規模ホテル(233室)。泉源から立ち上る噴煙も、見え最高の眺望である。真夏も涼しいのでエアコンはない。ガラス張り内湯岩風呂・泉源噴煙や白根山の眺望が素晴らしく開放的で大きな天空露天岩風呂(男2・女2・混浴1)がある。宿泊者は姉妹館「万座高原ホテル」に無料入浴可。P100台(木陰駐車可なのでペット同伴には好都合)。
【評価】 ★★★★★(2003.8)標高1,800mに位置し、夏は涼しく、とにかく眺望が抜群である。但し、夕食時の混雑がやや難。
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内湯

露天風呂
万座高原ホテル(旧ロッジ)

【所在】 吾妻郡嬬恋村万座温泉
【電話】 0279-97-1111
【時間】 9:00-18:00
【料金】 【入浴】\1,000。
【宿泊】\9,200-(3連泊\22,000のプランもある)。
【泉質】 酸性硫黄泉(硫化水素型)80℃,pH2.6。主成分は、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・塩素・硫酸・硫化水素イオン。自家源泉・自然湧出・掛け流し(高温のため加水)。湯は美しい黄緑濁色または薄青い白濁色で、硫黄臭が良い。
【効能】 一般的適応症や、動脈硬化・高血圧・糖尿病など。
【施設】 「プリンスホテル」の姉妹館(旧「高原ロッジ」)で、谷に位置し、気楽に宿泊ができる宿(141室)。眺望はいま一つだが、露天風呂が多くある。内湯(男女別)・開放的な石庭露天風呂8(男1・女1・混浴7)。宿泊者は「万座プリンスホテル」に入浴可。
【評価】 ★★★★☆(2003.8)「プリンスホテル」のすぐ下にあり、黄緑濁色の露天をはじめ色々楽しめる。
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露天風呂(緑濁色)

露天風呂(青白濁色)
万座温泉ホテル 日進館

高台の宿と噴煙
【所在】 吾妻郡嬬恋村千俣万座温泉2401
【電話】 0279-97-3131
【時間】 10:00-16:00。
【料金】 【入浴】\1,000。日帰りセットプラン:\3,675(要予約)あり。
【宿泊】\8,500-。1泊2食\4,620宿泊プランもあり。
【泉質】 酸性硫黄泉(硫化水素型)(5種)80℃,pH2.6。裏に湯畑があり、他にラジウム湯・鉄湯などもある。湯は自家源泉・自然湧出540万g/1日・源泉掛け流し(高温のため加水)・非加温。美しい乳白濁色で、硫黄臭がする。糖尿・胃腸病・アトピーなど万病に効能がある。
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浅間山の噴火による「鬼押出し」の岩々
【施設】 少し奥まった高台にあって眺望の良い、最古の湯治宿(141室)。ガラス張り内湯檜風呂・開放的で眺望抜群の展望露天木造り風呂(男・女・混浴)など9種類の湯船があり、風呂巡りが楽しめる。
【食事】 食事は、健康に配慮した「まごわやさしい」御膳(まめ・ごま・わかめ・やさい・さかな・しいたけ・いも)などが特徴。
【評価】 ★★★★☆「プリンスホテル」の少し北の奥にある。
吹田JCT ⇒ 名神道 ⇒ 小牧JCT ⇒ 中央道 ⇒ 岡谷JCT ⇒ 長野道 ⇒ 更埴JCT ⇒ 上信越道 ⇒ 信州中野IC ⇒ R292 ⇒ 湯田中渋温泉 ⇒ 志賀高原・熊の湯温泉 ⇒ 横手山 ⇒ 白根山 ⇒ 万座温泉
以下は、参考版(万座・高湯・吉野・天狗温泉、湯ヶ島・越後湯沢温泉)
(万座温泉) 万座プリンスホテル

 (気に入った記事を保存していたら、次のようなものが出てきた。2年ほど前の雑誌(2009 Winter)の中にあった「ふれあい倶楽部−温泉彩時記1−白濁の湯 の巻」というものである。
 著者は、飯出敏夫という温泉ライターで、著書に「一度は泊まってみたい秘湯の宿70」「秘湯ロマン」「名湯・秘湯の山旅」などがあり、「旅の手帖」に「いい夜を過ごす秘湯宿」を連載中らしい。)

多彩な色に変化する温泉を目にすると
“温泉は生き物”なんだ、
ということを実感できます。
一般に“濁り湯”と呼ばれる
いかにも温泉らしい温泉のなかで、
今回は「白濁の湯」の代表的な2湯と
おすすめの宿をご紹介します。
(最初このような書き出しで始まり、以下に万座温泉と高湯温泉についての本文が続く。ほぼ1/2ページ位だ。プロはどのように書くのだろうか。紀行文の練習も兼ねて、そのまま書き写してみた。2011.07)

 
万座温泉
 白根山の中腹に湧く乳白色の名湯
 万座温泉・万座プリンスホテル(群馬県)(←雪見露天風呂の画像の上)

 白濁する湯は、いまなお火山活動が活発な地域に湧出する硫化水素型の硫黄泉に多いのが特徴です。東北では八幡平や磐梯エリア、関東では那須・奥塩原や奥日光、信州では乗鞍高原や白骨温泉、関西や中四国では少ないですが、九州では阿蘇山麓や霧島山麓に数多く見ることができます。
 この万座温泉は、草津白根山の南西、標高1800mの高所に湧く名湯で、上信越高原国立公園内のまっただなかという抜群のロケーションにあります。夏は避暑、秋には関東でもっとも早く紅葉が楽しめ、冬はスキー客でにぎわう山岳リゾート地です。旅館は10軒ほどありますが、なかでもリゾ−トホテルとして人気が高いのが万座プリンスホテル。随一の展望を誇る露天風呂には乳白色の湯があふれ、夜は手が届くほどに近い満天の星が満喫できます。

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 (画像は、C一番上に先ほどのもの、Dすぐ下の右半分、E3行下の左半分、と3枚掲載されているが、その説明がやや小さなポイントで以下のようにある。)
C一面の雪景色が満喫できる冬季の露天風呂 D標高1800mの涼気が爽快なグリーンシーズンの露天風呂E遊歩道から万座プリンスホテル方面を望む
(そして、次に温泉データやアクセスなどの説明が、これもやや小さなポイントで以下のようにある。)

 
●万座プリンスホテル
泉質:酸性-含硫黄-マグネシウム-ナトリウム-硫酸塩泉
源泉温度:80℃
効能:きりきず、慢性皮膚病、慢性婦人病、糖尿病ほか
・群馬県吾妻郡嬬恋村千俣(万座温泉)
・電話0279-97-1111
・宿泊料金
1泊2食付き1万2650円〜(冬季は1万1150円〜)
・JR吾妻線万座・鹿沢口駅から万座温泉行きバスで45分、万座プリンスホテル前下車すぐ