今日も、西吉野の山越えの道で、熊野方面に行くことにした。前回、湯の峰温泉を訪ねた際、車窓から眺めただけで素通りした、川湯温泉だ。幾重もの山を目に、カーブが急で狭い道を駆け抜けて行く。愛車は赤色のハイラックス・サーフ3,000ccだ。硫黄を含んでいるのか、川面がエメラルドグリーンに輝いている。途中、道の駅「十津川郷」に立ち寄る。心地よい硫黄の香りに惹かれ、湯気が立つ足湯で10分ほど休憩した。
南下を続け4時間ほどで、熊野本宮の大鳥居が見えた。目的地の小さな街は、本宮から南に国道を数分ほど下った所で、西に右折してトンネルを南にくぐった川沿いにあった。
川湯温泉は、世界遺産に登録された和歌山県南東部の秘境に位置する本宮温泉郷の一つで、熊野川支流・大塔川沿いにある小さな温泉地である。10軒ほどの旅館・民宿などがある。熊野の高い峰々に囲まれた清流の川底から湯が湧き出るという、珍しい歴史ある温泉で、河原を掘ると湯が湧出し、誰でも露天風呂を造れる。 冬の風物詩(11-2月)として有名な「仙人風呂」は、川底より湯が湧く大塔川をせき止めた天然露天風呂であり、1月は大カルタ会がある。
泉質は、(アルカリ性)単純温泉・重曹泉など63-73℃位、源泉は地下8mと非常に浅くに湧くという。無色で、微硫黄臭がし、ツルツル感がある。リウマチ・神経痛・皮膚病・美肌・胃腸病などに効能がある。日帰り入浴が可能な宿も幾つかある。 それから興味深いことだが、「亀屋」「みどりや」「木の国」の3つの宿には混浴の露天風呂がある。近畿で混浴があるのは、これらと他には龍神の「下御殿」だけではなかっただろうか。開放感と眺望はなかなかのものである。
周辺観光としては、熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野速玉大社・青岸渡寺・那智の滝・熊野古道散策・瀞峡巡りウォータージェット船・熊野川舟下りなどがある。渓流釣り・川遊び・山菜取り・ハイキング・ゴルフ・海釣り・海水浴なども楽しめる。更に、白浜温泉や龍神温泉まで1時間・十津川温泉まで40分・谷瀬の吊橋まで1時間30分で行ける。
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川湯は、本宮からすぐ西にあり、湯の峰・渡瀬温泉もすぐ近くだ。雄大な山々に囲まれ、是非とも一度は行ってみたかった温泉であった。のんびりと湯に浸かっていると、年寄りも若者も子供もみんなが楽しそうにしているのが目に入る。自分は入らずに見物だけの人もいるようだった。悪くはない風景であった。
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北の方にトンネルがある。それを抜けると国道が走っていて、渡瀬温泉もすぐの所にあった。日帰りでハードだが、ここも立ち寄ることにした。桁外れに大きな露天風呂で、泉質も悪くはなかった。 帰路は、温泉が効き過ぎて非常に眠く、車の運転がたいへんであった。
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川湯温泉へのドライブ
▼ 近畿道-松原JCT-西名阪道-柏原IC-R165バイパス-御所-R24-
▼ 五条-R168-西吉野-温泉地-十津川-本宮-右折、西に10分で
大阪より所要4時間(五条より2時間半)
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▼ 近畿道-阪和道(120分)-紀伊田辺IC-R311(60分)は3時間。また大阪-阪和道(15分)-美原JCT-南阪奈道(15分)-葛城IC-山麓線(30分)-五条-R168(75分)-谷瀬-(75分)で3時間半。中央環状-美原-R309-富田林-R24-五条-R168では4時間半。鉄道では近鉄八木駅からバス4時間半、JR新宮駅からバス1時間、JR紀伊田辺駅からバス1時間半。
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