left★板書(+発問)★
【二】(承)時間と近代の精神について(考察)
@<「近代」の精神とは違う「生きる」時間>
異国でのおもしろさ
・イスラム・スペインの市場
値段・品物で(長時間)
<交渉自体を楽しむ>
・バスを待つ時間
他愛ない話題で盛り上がり、
待つという<時間を楽しむ>
↓
<時間は基本的に「生きる」もの>である
=何かに有効に「使われた」時間ではなく
ただ「生きられた」時間である
↓↑ (対比・二項対立)
<近代の精神>(Time is money) とは違う
・時間をお金と同じように考える習慣
・「使う」「費やす」「無駄にする」
A<遠くから見る自分の社会> (異国→日本)
<例>日本で、電車が1時間遅れたために
乗客が騒ぎ駅長室の窓がたたき割られた(報道)
↑ (分刻みの時間に追われる生活が
↑ 当たり前の世界)
・世界にはずいぶん異常な国がある
・「遠くの狂気」、不思議・奇怪なもの
(として語られる)
=<遠い鏡に映された狂気>
↓↑ (対比)
近代社会の基本構造はビジネス(busyness=忙しさ)
B<ヨーロッパの近代を育む時計>
ヨーロッパの都市の中心部には時計がある
・ヨーロッパの人々は<時計>を見上げながら
<「近代」を育んできた>
・時間という枠組みの中に人間の生がおかれた
・一本針→二本針(分針)→三本針(忙しくなる)
▼〈段落まとめ〉
イスラム・スペインの異国では、時間は何かに有効に
「使われた」ものではなく、生きるものであり、時間
をお金と同じように考える近代の精神とは異なる。
だから、近代の精神である時間という枠組みの中で生
きる人々の世界は、異常で狂気じみたものと映る。
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right★補足(+解説)★
【イスラム・スペイン・インド・メキシコ】
・時間は、有効に使うものでない
・生きた時間を楽しむ(不思議な魅力)
・「現代」から離れた幾つかの世界
↓↑
【日本・アメリカ・ヨーロッパ】
・Time is money.が生活信条(近代の精神)
・時間は金と同じで、無駄に浪費せず
・近代社会(タイムスケジュール・経済効率)
☆遠く離れた異国の人々の目に映った、日本の異常で
狂気じみた世界
☆近代のヨーロッパの人々は時間という枠組みの中で
生きてきた
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