白馬の温泉(姫川・塩の道・八方) (長野県)   (豊科IC→R148)

白馬三山

 信州白馬に行くことにした。先週行くはずを、予定を変更して信州高山へ行ってしまったからだ。中央道から見えるアルプスは、1週間でそれほどの雪景色ではなくなっていた。頂の白い駒ヶ岳・梓川の流れる安曇野が、車窓を過ぎて行く。やはり綺麗だ。
 高速を下りた豊科からは、穂高連峰がほぼ正面に大きく見えた。インターから1時間ほどで、大町を過ぎ白馬に着いた。雪で真っ白な白馬三山や五竜岳が、真正面から大きく迫ってきた。初めてのようで圧巻であった。近畿で見る風景とは全く違う。山々の向こうに高い山々があり、更に向こうに高く聳え立っているという感じだ。

 白馬八方の温泉は、新潟・富山との県境に近い長野県最北西部にある、姫川・塩の道・八方などから成る温泉地である。冬は若いスキー客たちでいっぱいになる旅館が何十軒もあり、冷えた身体を温める源泉掛け流しの公衆浴場が幾つかある。白馬連峰の3,000m級の山並みを一望しながら、湯煙に浸れる露天風呂も幾つかある。

 泉質は、ナトリウム-塩化物泉(中性低張性高温泉)・ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩温泉・アルカリ性単純泉・含硫黄-マグネシウム-カルシウム-炭酸水素塩温泉45〜52℃,pH7.1〜pH11.2、無色または黄土褐濁色・無臭または金気臭(マンガン臭)・ツルツル感の特徴がある。中でも八方温泉のアルカリ度は日本一で、ツルツル感が強い感じであった。日帰り入浴はいずれも可能である。


 温泉もそうだが、雪・山・川……とにかく眺望が抜群である。同行した人も、長駆ドライブにもかかわらず、満足していたようだ。夕方5時半頃には引き返した。

白馬の温泉(姫川・塩の道・八方)へのドライブ
▼ 名神高速-中央道-長野道-豊科IC-パノラマロード-大町-
▼ R148-JR白馬駅-姫川-塩の道-八方温泉で
豊科ICより所要1時間(京阪神より5時間半)

中央アルプス駒ヶ岳(途中休憩の駒ヶ根SAより)
▼  東京からは、中央道-長野道-R148-白馬駅で3時間10分。鉄道では、JR大阪駅-新幹線(0:50)-名古屋駅-特急「信濃」(3:30)-白馬駅-徒歩15分(送迎あり)、東京からでは新宿駅-中央線特急「あずさ」(3:30)-白馬駅-徒歩。

白馬鑓(塩の道温泉より)
温泉施設 白馬ハイランドホテル ガーデンの湯 倉下の湯 小日向の湯 第一郷の湯 第二郷の湯 みみずくの湯 白馬鑓温泉 小屋

白馬姫川温泉
姫川温泉 白馬ハイランドホテル (天神の湯)

【所在】 北安曇郡白馬村北城21582
【電話】 0261-72-3450
【時間】 11:00-17:00。無休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】\6,650-。
【泉質】 ナトリウム-塩化物泉(中性低張性高温泉)50℃,pH7.6。湯は、ホテル近くを流れる姫川より湧き出る自家源泉で、湧出166g/分。泉質も良く、無色・無味・無臭・サラサラ感の特徴がある。主成分は、Na 697・Ca 142・Cl 1316・HCO3 284・メタケイ酸 147 mg/kg。
【施設】 白馬連峰の3,000m級の山並みを一望しながら露天風呂をリラックスして楽しめる6階建てホテル(75室)。他の多くと異なり、JR白馬駅南東の姫川近くのスノーパークにあり、目の前にスキー場がある。白馬随一の眺望と絶好のロケーションで最も定評がある。眺めが良いガラス張り内湯石風呂・サウナ・開放的な屋根付き露天岩風呂(正面に白馬ジャンプ台・八方尾根、北には栂池高原、南は五竜岳の大パノラマが広がる。2008.12以前は屋根なし)がある。毎月26日(フロの日)は、入浴料割引(\300)。食事は、和洋バイキング(山菜・茸・ローストチキン・パスタ・和会席など)。P200台。JR白馬駅まで送迎可能。
【評価】 ★★★★★(2010.04)この絶景は、No1ではないか。

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露天風呂より

白馬塩の道温泉
塩の道温泉 ガーデンの湯

【所在】 白馬村(森上)北城12867-222
【電話】 0261-72-6700
【時間】 11:00-22:00。水曜休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 含食塩重曹泉、所謂ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩温泉48℃,pH7.1。湯は、フォッサマグナに2500万年間閉じ込められていたのが湧出したもので、空気に触れて褐色(黄土色)になり、塩分を多く含んでいて身体が温まる。源泉掛け流しで、濁り湯・無臭。
【施設】 国道148号沿いで、白馬駅と北の信濃森上駅との中間を流れる姫川支流である松川の北側にある「グリーンバレーガーデン」内の入浴施設。レストラン・土産物店・トナカイ牧場もある。白馬三山が眺望できる開放的な六角形の露天檜風呂・斬新なデザインの木枠ガラス窓の内湯長方形檜風呂・サウナがある。外湯は他にも周辺に多くある。
【評価】 ★★★★★(2010.04)泉質・眺望ともに予想以上である。
開放的な露天風呂 ⇒
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塩の道温泉 倉下の湯

【所在】 白馬村倉下
【電話】 0261-72-7989
【時間】 10:00-22:00。無休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 含食塩重曹泉48℃,pH7.1。湯は、掛け流しで、適温・赤褐色(黄土色)・やや臭い匂い(成分のマンガン臭)・金気塩味・赤い析出の特徴。
【施設】 「第一郷の湯」より1km北の松川の白馬大橋を渡った松川河川公園近くにある木造の外湯。周囲の宿の湯元である。木造内湯・正面に白馬三山が眺められる屋根付きで長方形の露天檜風呂がある。「塩の道温泉」外湯(\500前後)は、他に、「ガーデンの湯」(「倉下」の東)・「岩岳の湯」(「倉下」の北東)・「エコーランドの湯」(「倉下」の南で「第二郷の湯」よりも南)。周辺には、他の温泉外湯も多い。なお、「千国街道・塩の道」は、昔、糸魚川から塩尻へ生活物資を運ぶ道として使われ、さらに昔には、大和朝廷へ翡翠を運ぶ道だったとも言われている。
【評価】 ★★★★☆(2010.04)白馬の眺めは良い。
姫川より ⇒
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白馬八方温泉
八方温泉 小日向(オビナタ)の湯 (公衆浴場)

【所在】 北安曇郡白馬村北城9346
【電話】 0261-72-3745
【時間】 10:00-18:00。冬休業。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 アルカリ単純泉52℃,pH11.2。湯は、動力揚湯・自家源泉・非加水・非消毒で、日本一の強アルカリ泉・強ヌルヌル感。
【施設】 八方から北西の大雪渓に向かう途中の最奥にある露天のみの施設。「第一郷の湯」より北西の旅館街からはずれた白馬岳登山口に近い松川沿いにある。自然の中で開放的な巨岩で男女の湯船を仕切る野天岩風呂がある。渓流のせせらぎや緑の自然美が肌で感じられ、向こうには白く冠雪した白馬連峰の山並みが眺望できる。「白馬八方温泉」は、八方尾根を形成する蛇紋岩地層から白馬三山直下の南股に湧出したもので、pH11を超える日本一のアルカリイオン濃度を示す、無色透明なアルカリ性単純温泉である。ヌメリのあるその泉質は、皮膚の活性化を促し、「美人の湯」と言われている。
【評価】 ★★★★★(2010.04)眺め・雰囲気・泉質すべて良い。
松川上流と白馬鑓 ⇒
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第一郷の湯 (公衆浴場)
【所在】 白馬村(八方)北城5695
【電話】 0261-72-5705
【時間】 12:00-21:00。水曜休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 アルカリ単純泉52℃,pH11.2。湯は、日本一の強アルカリ泉・掛け流しで、無色無臭・強ツルツル感。
【施設】 白馬山麓の八方温泉街入口(八方第2駐車場内)に建つ山小屋風外観の外湯。白馬駅より北西2kmに位置し、八方交差点すぐ近くのバスターミナル横で、天文台・文化会館の手前にある。方形の鉄平石造り内湯・小さな露天檜風呂がある。眺望は期待できない。
【評価】 ★☆☆☆☆泉質は良いが、外観などはいま一つ。
「第一郷の湯」外観 ⇒
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第二郷の湯 (公衆浴場)
【所在】 白馬村(八方)北城5170
【電話】 0261-72-6541
【時間】 12:00-21:00。火曜休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 アルカリ単純泉52℃,pH11.2。湯は、熱い湯(蛇口ホースあり)・無色無臭・強ツルツル感が特徴。
【施設】 「第一郷の湯」すぐ西奥の第3駐車場向かいにある、外観がちょっと綺麗で三つの六角形が連なったような木造の外湯。曇ガラス張りで湯船中央にある太い柱が湯口となっている、これも六角形の檜造り内湯がある。眺望は全く期待できないが、木の温もりと香りが楽しめる。露天はなし。「第一郷」「第二郷」はスキー客が冷えた身体を温めるもので、風情などを楽しむ温泉マニアのための湯ではない。
【評価】 ★★☆☆☆(2010.04)良い泉質だが、湯がとにかく熱い。
「第二郷の湯」外観 ⇒
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みみずくの湯 (公衆浴場)
【所在】 白馬村(八方口)北城5480
【電話】 0261-72-6542
【時間】 10:00-21:30。木曜休。
【料金】 【入浴】\500。【宿泊】なし。
【泉質】 アルカリ単純泉52℃,pH11.2。湯は掛け流しで、熱い湯・無色無臭・強ツルツル感・強スベスベ感・湯口析出の特徴。
【施設】 白馬駅から西の八方尾根に向かう途中にある外湯。第4駐車場近くで、駅より西300m(徒歩10分)に位置する。雄大な白馬三山や北アルプスの眺めが楽しめる露天大岩風呂・大きな窓の野趣に富んだ岩造りの長方形内湯がある。
【評価】 ★★★★☆眺めは良い。
「みみずくの湯」外観 ⇒
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白馬鑓温泉
白馬鑓温泉小屋
【所在】 北安曇郡白馬村北城白馬山国有林
【電話】 0261-72-2002(連絡事務所)。
【時間】 >0:00-24:00(7/15-10/1)。
【料金】 【入浴】\300。【宿泊】\8,900-。
【泉質】 含硫黄-マグネシウム-カルシウム-炭酸水素塩泉45℃。湧出760g/分。掛け流し。無色(微白濁)。
【施設】 八方より西の白馬三山登山口の一つである猿倉より徒歩で4時間かかる、夏も雪が残っている白馬鑓ヶ岳(2,903m)の登山道にある山小屋(標高2,100m)の雲上温泉。十数張りのテント場がある。江戸時代に、鑓ヶ岳の裏山で硫黄を採り雪渓を使って搬出していた者達が、途中にあるこの温泉につかり一服していたらしいが、引湯工事中に雪崩で大惨事があり、営業が始まったのは大正時代からである。内湯(男1女1)・底から湯が湧く開放感抜群の露天岩風呂(男1女1)・足湯がある。北アルプスの絶景が抜群で、特に日の出が良い。昼食はうどん・カレーなど。アクセスは、JR白馬駅-八方(第一郷の湯)-小日向の湯-猿倉-徒歩で南西。鉄道では、白馬駅-猿倉行きバス-徒歩4時間。
【評価】 ★★★☆☆一度は行ってみたい秘湯だが……。
白馬鑓(姫川より) ⇒
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吹田IC ⇒ 名神高速 ⇒ 中央道 ⇒ 長野道 ⇒ 豊科IC(370km,4:30) ⇒ パノラマロード ⇒ R148 ⇒ JR白馬駅(5:30) ⇒ 白馬の温泉(姫川・塩の道・八方)